
2023年10月7日のハマースのイスラエル攻撃についだ大規模報復攻撃開始から一年以上が経ち、ガザでは4万人以上の死者が出ています。食料や物資の供与も十分にされず、状況は悪化していくなか、アメリカではトランプ氏が当選したことにより、今以上にイスラエル寄りの政策に動くのではないか、という懸念もあります。今後の国際情勢についての理解を深め、解決への道筋を考えられるようセミナーを開催しました。
また、半世紀以上にわたって独裁を続けたアサド政権が8日に崩壊したことを受けて、シリア出身のアフマド・アルマンスール訪問講師が宣言文を発表しました。
→12/10 宣言文はこちらからご覧になれます
オンライン・オフライン合わせて200人近くの方々にご参加いただいたほか、多くの踏み込んだ質問や議論がなされ、大変充実した時間となりました。また、参加者アンケートでも大変多くのコメントやご質問をいただきました。ご参加いただいた皆様に改めて御礼申し上げます。
→質問への回答はこちらからご覧になれます
感想を一部ご紹介します。
複雑な話を適度に分かりやすく説明していただいたおかげで頭が整理できましたし、先生方それぞれの率直な思いも語っていただけて、心が動かされました。多大な犠牲の先に国を再建する希望を見出したシリアの人々を全力で応援したいです。そのためのひとつの有効なチャンネルとして、SFC生とアレッポ大の学生との正式な交流活動が再開することを願っています。全体的に充実した講演会で、運営側の学生さんたちにも御礼を伝えたいです。現状を把握するための知識を得られたと同時に、これから自分自身で考えを深めていくためのきっかけにもなったと思います。これからも継続的に同様の会を開催していただきたいです。
パレスチナに関して、ネット上で真偽不明の情報や立場の偏った人の意見ばかり見ていたので、今回の講演会で専門的な視点での意見を聞くことができてよかった。また、シリアに関しても、日本人の外から見た意見ではなく、シリア出身の方々がどう思っているか知ることができてよかった。
日本に住んでいることで、表現の自由など当たり前に思っている中で、このような講義を通じ、その当たり前が当たり前じゃないことを再認識しました。それゆえにデモ活動など自分達には馴染みのない活動が世界では当たり前に行われているので、日本に住んでいるから関係ないと考えずに何かできることはないか、インターネットを通じて調べ関心を高めようと思いました。
アラビア語研究室は、ただ知識を学ぶだけでなく、それらを広く発信することも大切だと考えています。中東・アラブ世界は、パレスチナ問題のほかにも様々な課題や紛争を抱えています。それらについて知り、考える機会とするため、今後もこのようなイベントを開催していきたいと思います。これからもアラビア語研究室をよろしくお願いいたします。