今年度のSFC未来構想キャンプのWS02「多言語教育ワークショップ」にアラビア語研究室が参加し、全国から集まった高校1年生と2年生19名を対象に、アラビア語の模擬授業を行いました。
今回のワークショップのテーマは「言語学習におけるコミュニティの役割」で、アラビア語とアイヌ語の模擬授業、フランス語と中国語の学習経験や教育実践についての講義を経て、高校生たちにコミュニティの役割を意識した言語教育の未来についてディスカッションと発表をしてもらいました。
アラビア語の模擬授業は大学院生と学部生の2名が担当し、「アッサラームアレイクム」という挨拶の言葉に焦点を当て、その背後にある文化や意味を詳しく解説しました。さらに、参加者にはアラビア文字でこの言葉を書いてもらい、実際に文字に触れることで言語の魅力を感じてもらいました。
特に、アラビア語の挨拶を使用したアラブ社会での実体験と、日本でのムスリム観光客や在日ムスリムとの交流経験が関心を引き、教室が笑いに包まれていました。イベントの終了後、多くの生徒たちが別れ際に「アッサラームアレイクム」と挨拶してくれたことが非常に印象的でした。
このワークショップを通じて、単なる知識の習得にとどまらない、言語を通じてコミュニティとつながる言語学習の意義を感じていただけたのではないかと思います。今後も、参加者の皆さんが多様なコミュニティとつながり、最適な言語学習を探求していくことを心から願っています。